Forumフォーラム

資本、労働力、情報などの国境を越えた活動が活発化する中、製薬企業においても、研究・開発・製造・販売のグローバル化のスピードが止まらない。演者の所属企業においても、近15年、企業買収を繰り返しながら企業運営のグローバル化が加速度的に進んできた。本セッションでは、グローバル化について、僅かではあるが演者が経験してきたことをシェアすると共に、日本人目線で、「グローバル人材とは何か」「日本人の強みと弱み」「今後の展望」などについて協議したい。
演者は、10年間のビジネスコンサルティングファームでの経験を経て、2010年に現所属企業に入社し、事業企画・事業開発部門などの経験を経たのちに、現在はがん領域研究開発プログラムのGlobal Program Leaderの役割を担っている。また、2014年より現在にかけてボストン勤務を続けている。

2008年から大阪ガスにおいてゼロからオープン・イノベーションの仕組み（マネジメントシステム）を創り上げた。2009年4月以降本格実践を開始して13年間大阪ガスのオープンイノベーションは成果を出し続けている。13年間で100件以上の新製品開発、新事業創出を実現、年間8件という驚異的な成果を出し続けている。医療・健康ヘルスケアやカーボンニュートラルにおける実践事例を紹介する。「本業を持つ組織からイノベーションを起こしづらい」のは、世界各国の企業の共通の悩みである。既存事業の慣習や経営の常識が、イノベーション活動を阻害するからです。そのような悩みを抱えた国が59カ国集まり、イノベーション・マネジメントシステム（IMS）の国際規格、ISO56000シリーズが2019年に発行された。イノベーションの成功確率を高めるイノベーション・マネジメントシステム（IMS）の基本的な考え方と具体的な実践事例を紹介する。

朝日インテック株式会社はそれまでワイヤーロープを提供する１部品メーカーでしかなかったが、1994年に発売された製品を皮切りに、ある臨床領域における手術の在り方を大きく変え、そのエリアで圧倒的なシェアを誇る医療機器メーカーに生まれ変わってきた。その道のりは決して楽なものではなかったが、医師とエンジニアの切磋琢磨によって乗り越えて実現してきたイノベーションの道のりとも捉えられる。本講演ではその道のりや変革してきたことをご紹介するとともに、さらに今後目指している企業への変革をどのように起こそうとしているかを共有することで、皆様にとってのイノベーション実現への一助になればと考えている。

目まぐるしい技術革新や環境変化の中で、企業が継続的にイノベーションを創出して競争力を構築するために、企業の外部にある技術、知識、人材などを積極的に活用するオープンな姿勢が求められています。アライアンスとM&Aはパートナーと連携し、あるいはそれを取り込むことによって広範な経営資源へのアクセスを可能にするものとして、これからの企業経営にとって不可欠な選択肢であると言えます。確かに、アライアンスやM&A戦略を巧みに活用して、大きな飛躍や見事な事業転換に繋げている企業が存在します。しかしその一方で、当初の目的を達成できずに終結するアライアンスや、なかなか成果に結びつけることのできないM&Aの事例が数多くあることも事実です。アライアンスやM&Aを成功に導くことができる企業の組織能力とは何なのか、それはどのように構築されるのか、それを向上させるにはどのような施策が求められるのか、などについて論じます。